新富町のしごと

宮崎県の中央部に位置する人口約17,000人のまち、新富町。

2017年4月、新富町で観光協会が解体され、1つの地域商社が設立された。それが、2017年の『月刊ソトコト10月号」の表紙・特集にも掲載された「一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(略称:こゆ財団)」だ。

「こゆ財団」が特産開発やふるさと納税の利活用で得た利益は、持続可能なまちづくりのために様々な形で投資されている。その中で、まちづくりの一環として、朝市をベースとした地域コミュニティづくりにも取り組んでいる。

「こゆ財団」が地域のコミュニティづくりを目指し、毎月第3日曜日に開催しているが「こゆ朝市」だ。その担当を務める鈴木伸吾さんに、これまでの1年とこれからの1年について、お話を伺った。

地域コミュニティ「こゆ朝市」

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2017年5月からスタートした「こゆ朝市」は、「こゆファーマーズマーケット」
という名前でスタートした。場所も、現在の商店街ではなく、新富町文化会館の芝生スペースで開催されていた。

−1年前を振り返ると、どんな状態でしたか?

正直、しんどかったです。自分には、そのような経験も無く、ノウハウも無かったですし。最初は、自分が主として携わる心構えも足りませんでした。ただ、町を元気にするために何かしたいという想いはありました。

実は、「朝市」というのは、町の飲食店さんを中心に昔から行われていたんです。自分たちが行う前から、土台がしっかりあったんです。

−新しく始める時に、昔からあった朝市と衝突は無かったんですか?

自分たちから、飲食店の組合長さんを訪れて、「一緒にやらせてもらいたい、一緒に町を盛り上げたいんです!」と想いを伝えました。
これまで行われてきた想いを伺い、最初は場所や名前も変えない方が・・・という話も少しは出ましたが、すごく協力的にこちらの話を聞いてくださって、「ぜひ、やってほしい。」という言葉をいただきました。

−地域の協力を得られたのは大きいですね

はい、追い風を感じました。それがあったからこそ、1年以上も続けることができたんだと思います。

昔から地域の人たちがやってきた基盤がある、こゆ財団の仲間には色んな経験がある、そして、地域の人たちの協力を得られて、動き続けられました。

困難を地域の協力で乗り越える

「こゆ朝市」にチャレンジする鈴木さんにとって、全ての経験が新鮮だったという。ただ、その中で、最も苦しかったのは、出店者集めだったと伝えてくれた。

−開催まで時間が無い中、出店者集めが大変だったということですが?

観光協会の時のつながりはありましたが、ゼロから出店者を開拓するのが、最初は本当に厳しかったです。

「こゆ財団」自体が設立して1ヶ月ちょっとの時で、多くの人が存在する知らない状態でしたし、2〜3週間で出店者を集めて、朝市を開催するということで苦しかったですが、結局、初回30店舗が出店してくれました。

−30店舗はすごいですね。どのように実現したのですか?

もちろん、自分たちでも声掛けしましたが、地域の人たちの協力無しでは、この出店数は実現できませんでした。

町内の飲食店さんがお互いに声掛けしてくれて、協力してくれたんです。そのおかげで、出店者も増え、自分たち自身も勢いがつきました。

−初回を終えて、どうでしたか?

ものすごく良かったです。イベント全体の雰囲気も良かったですし、当日の売上も良かったです。1日で累計100万円弱を売り上げ、参加者も
300-400人ぐらい来場していただいたと思います。

ただ、初回からすごくハードルが上がったと思いました。この結果は、地域や周囲の人たちの期待が大きいあらわれだと感じていました。

鈴木さんは、多くの人から喜んでもらえたこと、地域の人たちの笑顔が見られたことに、自分自身が大きな喜びを感じたという。

地域コミュニティをつくる難しさと喜び

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地域の人たちにとって、1つのイベントのような形でスタートした「こゆ朝市」。2017年8月は夜に開催し、600人を集客。何度か、悪天候で中止となったが、その後、地域のコミュニティを少しずつ形成して行った。

2017年11月からは、活気が無くなってしまっていた商店街に場所を移し、歩行者天国となった商店街に多くの人が集まるようになった。

もともと、商店街でという想いがありました。町の中心部から離れた場所に、一時的に人が集まるのではなく、町の中心部である商店街に人が集まってこそ、町の活性化になると考えていました。

トラックの運転手時代、多くのシャッター商店街を見てきて、自分の故郷がこうなるを何としても避けたい、そのために自分ができることをやりたいと考えて、「こゆ朝市」に取り組んできました。

−これまで続けてきて、嬉しかったことはどんなことですか?

出店者の方が、「売り上げとかじゃない。自分たちができることで、まちが元気になるなら、自分たちも協力したい。」と言ってくれたことです。

「こゆ朝市」は、参加者はもちろん、出店者さんにも笑顔になってほしいと考えています。一緒に町を元気にする場をつくっていきたいんです。

「こゆ朝市」で一番実現したいのは、毎月第3日曜を笑顔が溢れる日すること。

来場した人と出店者、来場した人同士で会話が生まれ、笑顔になり、そこで生まれたつながりが少しずつ広がり、結びつきが深くなり、地域のコミュニティを形成していく。そんな未来を鈴木さんは、描いている。

笑顔がある第3日曜「こゆ朝市」
□会場:るぴーモール虹ヶ丘商店街(宮崎県新富町)
□時間:10:00〜13:00

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